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よみぢのほだし

奈良のお雑煮

昨日、仕事が休みだったので、平日昼間の昼ごはんの友(苦笑)「おもいッきりテレビ」を見ていました。

番組内の健康食(?)を紹介するコーナー「知れば知るほどそれよさそう」(でしたっけ?)を見ていると・・・「今日は、奈良県、山添村の・・・・・・」との声が…

おやまあ、と思って見ていると、「山添村では、珍しい、きな粉のお雑煮を云々」と解説してるではないですか。村のおじいさんが「味噌の雑煮」といった言葉にも、異常なほどの反応。

「いや、それ・・・雑煮のもちをきな粉で食うアレだろ?奈良じゃフツーやん!どこでも食べるってば。白味噌の雑煮も、関西じゃフツーやってば。」

しょっぱなからTVに向かってツッコミ入れる私。



・・・で、とりあえず見ていると、やっぱり、白味噌仕立てのお雑煮に、丸餅焼いて放り込んで・・・イモガシラ(カシライモ)もどかんと放り込んで……食卓に並ぶは雑煮の椀ときな粉の器。

集まった山添の皆さんは、芋やら人参やら餅やらを、きな粉の器に放り込み、きな粉をめいっぱいまぶして、完食してました。取材の人は、おっかなびっくり食べておりました。



この食べ方、奈良では普通の雑煮の食べ方です。

白味噌仕立てのお雑煮に餅も入れて、その後、雑煮の中から引きずり出した餅をきな粉つけて食べるんです。



実は私、奈良県民なのに、雑煮の餅をきな粉で食べるのが苦手です。芋や人参はおいしいと思うのですが…

それで、番組を見ていて思い当たったのは、我が家の雑煮ときな粉が甘すぎるせいなのでは?・・・でした。もっときな粉味が濃ければ、いけるのかしら?甘すぎるから、変な味になるのかもしれません。



TVでは、まるで山添村限定の食べ物みたいに話していました。私は、奈良県民としても民俗学をやっているものとしても、それが気に入らなくて、とにかくツッコミ入れまくってました。



そのあと紹介された「くるび餅」・・・これって、私が秋祭り調査したときには、「くるみ餅」として聞いてきたものです。方言の訛りを聞いたまま文字にしたのでしょうか?この食べ物は、あの辺りではよく見られるものですね。



地元のことを特集されて、改めて気づいたのは、TV報道の微妙な歪曲ぶりでした。

高校時代に分かっていたはずなのに(学校の先生が捕まって報道陣が押し寄せたことがあったのです)、失念してました。

これからは、このコーナー見た後、ちゃんと自分の目で確認しようと思います。

地域独特の食べ物は、健康云々以上に、民俗的にも面白いテーマだと思います。



ところで、白味噌雑煮できな粉で餅を食べる、この食べ方って、奈良県全域なんでしょうか?

国中地域(奈良盆地)と東山中(大和高原)は、そうなのだと分かりましたが、吉野でも食べているんでしょうか?ご存知の方、教えてください。

また、三重県の奈良に近い辺りの地域って、どうなんでしょうか?これも、ご存知の方教えていただけると嬉しいです。

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