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◆晴明様の場合
彩雪「もう、今日は、いつもに増してお仕事言いつけるだもん」
晴明「参号!」
彩雪「は、はい」
晴明「なんでもいいから、菓子を作れ。できるだけたくさんだ」
彩雪「え?」
晴明「なんだ?」
彩雪「い、いえ。その、珍しいなって」
晴明「今日は、その菓子を一日中持ち歩け。分かったな」
彩雪「え?」
◆和泉の場合
彩雪「お菓子ならあるよ?」
和泉「それじゃ、もらおうかな」
彩雪「うん。どうぞ」
和泉「ね、式神ちゃん。あーん」
彩雪「え?あ、あーん?」
和泉「そう、そのまま。まだ食べちゃ駄目だよ?」
彩雪(え?えっ!?ち、ちかい!!)
和泉「……ん」
彩雪「んー!!」
和泉「ごちそうさま。ふふふ、おいしかったよ。お菓子」
彩雪「い、い、い、和泉!?」
和泉「そんな顔してると、ホントに口付けしちゃうよ?」
◆壱号の場合
壱号「なんでボクが!!」
弐号「あかん、あかんで壱。こういうもんは楽しまんとあかん」
彩雪「そういうものなの?」
弐号「せやから、早う言ったらどうや?壱」
壱号「!!」
弐号「今日は格段とええ蹴りやないかぁぁぁぁ!」
彩雪「に、弐号くん!?」
壱号「べ、べつにボクはどっちでもいいんだ!好きに選べば?」
彩雪「え、あ……うん」
◆弐号の場合
彩雪「に、弐号くん。それって」
弐号「ええやろ。よう似合ってるやろ?」
彩雪「それ、和泉のだよね?」
弐号「ちょっとだけ借りてきただけやで」
彩雪「…………」
弐号「とりっく おあ とりーと やで!」
彩雪「えーっと。はい、これ。お菓子」
弐号「セーメイやな!」
彩雪「う、うん」
弐号「あかんあかんで、こんなんおもしろない!」
彩雪(ど、どうしょう)
◆ライコウの場合
彩雪「あ、あのライコウさん。無理しなくても」
ライコウ「し、しかしそれでは」
彩雪「……」
ライコウ「そ、その……!?」
彩雪「え?」
頼子「あっ!」
和泉「おっと」
ライコウ「み、宮!?頼子!?」
和泉「ライコウ、しっかりしなよ」
頼子「しっかりしてください!お兄様!」
彩雪「えーっと……」
ライコウ「…………」
彩雪「行っちゃいましたね」
ライコウ「菓子をくれないと悪戯をするなとど参号殿に言えないのだ」
彩雪「ふふ、それじゃあ。これ、どうぞ」
ライコウ「これは?」
彩雪「お菓子です。一緒に食べましょう」
◆源信の場合
源信「ところで参号さん」
彩雪「はい?」
源信「お菓子をくださるのと、悪戯をするのと、どちらがよろしいですか?」
彩雪「え?」
源信「どうされますか?」
彩雪「源信さんの悪戯とか気になります」
源信「悪戯を選ばれますか?」
彩雪「はい」(お菓子は後でいいよね?)
◆道満
彩雪「どうしたんですか?」
道満「菓子をくれないと悪戯をすると言えばどうする?」
彩雪「道満さんってどんな悪戯するんですか?」
道満「そう、だな……」
彩雪「ふふ、これ、どうぞ」
道満「これは?」
彩雪「お菓子です。一緒に食べましょう」
道満「そうか」
彩雪「いつか、道満さんの悪戯が見てみたいです」
◆冷為様の場合
和泉?「式神ちゃん」
彩雪「和泉?どうしたの?」
和泉?「とりっく おあ とりーと。お菓子くれなきゃ悪戯しちゃうよ?」
彩雪「…………」
和泉?「どうしたの?」
彩雪「悪戯しながら聞かないでください。冷為さん」
冷為「なんだ面白くないな」
彩雪「もう悪戯したんだから、いりませんよね、これ」
冷為「それは、菓子……か?」
彩雪「はい。わたしが作りました」
冷為「…………」
彩雪「わかりましたから、拗ねないでください」